アート・オン・スクリーン シリーズ
偉大な芸術家の表現の軌跡、人間としての成長の過程を作品に寄り添って描く画期的なシリーズ。専門家による立体的な分析が交響曲のように心を揺さぶる。思わずうなづく目からウロコの深い洞察。ゆっくりと見たかった名作の数々が、美しい映像で鮮やかに提示される。座ったままで時空を超えた芸術の旅に出かけられる、この上なく贅沢な映像体験が誕生した。
茂木健一郎(脳科学者)
「天才画家ダ・ヴィンチのすべて」
海外旅行どころか国内の美術館めぐりも難しくなってしまった今、
レオナルドをたどるヴァーチャル巡礼の旅が、映画でならできる。
この画家の作品が世界中で大事にされていることが、
それぞれの美術館での展示風景から伝わってくるはず。
壺屋めり
映像が美しい。とくに、絵を拡大した画像の精細さには目を瞠る。・・これまで美術館でレオナルド・ダ・ヴィンチの絵画を見た人も、まだその実物を見たことがない人も、この美しく精細な映像でその絵画を鑑賞体験すれば、今まで気づかなかった、知らなかった、ダ・ヴィンチ絵画の魅力を再発見することだろう。
布施英利(美術批評家)
「ピカソがピカソになるまで」
ピカソはピカソとして生まれ、ピカソとして去って行った!
彼は鑑賞者の為に絵を制作したのでは無く、常に実験者で在り続けた。
描けば描くほど、次に描かねばならぬ程、焦燥者で在った!
片岡鶴太郎
ピカソは勿論、最初からピカソだったが、私たちの知っている「あのピカソ」とは、違った画家になっていた可能性も、大いにあった。彼の空前絶後の才能と絶え間ない努力だけでなく、時代、土地、友人、恋愛、偶然、……と、様々な要素が絶妙に影響し合って、美術史上、〝最強〟の芸術家が形作られてゆく。絵画的に「完全な自由」を手に入れるまでの長い奮闘。タイトル通り、ピカソ入門としても最適の映画だろう。
平野啓一郎(小説家)
「フリーダ・カーロに魅せられて」
フリーダ・カーロが好きだ。自分のブランド名にするほど好きだ。
大胆不敵なのに繊細。過激で爆発的な絵に宿る緻密さと品位。
「爆弾に結ばれたリボン」とはまさにその通りで、自分を偽らない表現は、見てるこっちがどぎまぎするのに、気になって仕方ないのは美しい色使いや繊細な筆遣いにある。
彼女の人生をなぞるドキュメンタリーで終わらず、美術館にいるように絵を愛でられる贅沢体験ができる映画。私が1番好きな絵は、晩年に描かれたスイカの「人生万歳」。この映画で見るスイカはネットや本で見るより鮮やかで、人より困難が多かった彼女の人生を想うと、鮮やかさに泣きそうになった。
小笠原希帆(Freadaディレクター)
【現代の華麗なるイコン】フリーダ・カーロ。類いまれな美貌、そして鋼鉄のように強靭な精神と、ひなげしの花びらのような繊細さ。彼女の自画像は、傷だらけの身体と心の葛藤を平然と白日のもとに曝して容赦ない。それはいつしか鏡となって、見る者の心の闇を写し出し、浄化し開放するがゆえに、彼女は今や、“現代の華麗なるイコン”として、人々の共感と崇拝を集めている。
堀尾眞紀子(フリーダ・カーロ研究者 関連図書多数/文化学園大学名誉教授)