ゴッホ「ひまわり」に 隠された謎

ゴッホの代表作「ひまわり」。「花瓶にさされた構図のひまわり」は7点制作されたことが広く認められている。ゴッホはなぜひまわりを題材として選び、何を伝えようとしていたのか。現存する「ひまわり」を所蔵する世界5都市の美術館―ゴッホ美術館(アムステルダム)、ノイエ・ピナコテーク(ミュンヘン)、ナショナル・ギャラリー(ロンドン)、SOMPO美術館(東京)、フィラデルフィア美術館(フィラデルフィア)―を巡り、その謎に迫っていく。ひまわりがヨーロッパに伝来した時期、画家にとってのひまわりがどのような存在だったのか、また作品「ひまわり」の科学的な分析等を通して、「ひまわり」にまつわる物語を解き明かしていく。世界各地に所蔵されている「ひまわり」の連作を堪能できる貴重なドキュメンタリー。

監督:デイヴィッド・ビッカースタッフ
2021年/イギリス/89分/英語・ドイツ語/5.1ch/16:9/カラー/原題:SUNFLOWERS

デイヴィッド・ビッカースタッフ監督インタビュー

ゴッホの「ひまわり」を題材にした理由について
ゴッホの「ひまわり」は、間違いなく史上最も有名な絵画です。人類が生み出した何千万枚もの絵画の中で、これはおそらくナンバーワンでしょう。そこで、なぜこの絵画がみなを魅了するのか、というテーマを考えました。実は、ゴッホはこの絵を1枚ではなく、7枚描いているのです。 1枚は戦時中に東京で焼失し、1枚は個人蔵となっていますが、今回初めて、ミュンヘン、東京、ロンドン、フィラデルフィア、アムステルダムを訪れ、残りの5枚を撮影することができました。 アムステルダムのゴッホ美術館の友人と密接に協力し、特別な映画となりました。
撮影において特に印象に残っている点はどこですか?
制作全体も印象的でしたが、何より東京のSOMPO美術館で、額縁から出して絵を見るという貴重な体験ができたことが大きいでしょう。また、彼の作品に影響を受けている日本のアーティストにインタビューする機会も印象に残っています。
本作の見どころを教えてください。
普通ではできない現存する5作品「ひまわり」全てを大きなスクリーンで観ることができることが一番の見どころだと思います。 また、南仏での撮影はいつも素晴らしく、美しい南仏の景色も楽しんでいただきたいと思います。
これから作品を観る方に向けてのメッセージ
それぞれの作品には、それぞれのストーリーがあります。 ゴッホがなぜ「ひまわり」を描いたのか、自分の耳を切り落としたあの特別な瞬間を知らずして、ゴッホを理解することはできないでしょう。 この映画を見逃すことはできません。そして、友人や家族を誘って一緒に見たくなるはずです。

【アジアで唯一、ゴッホの代表作《ひまわり》に出会える美術館】

SOMPO美術館
〒160-8338 東京都新宿区西新宿1-26-1
開館時間:10:00 - 18:00
休館日:月曜日※/展示替期間/年末年始(2022年12月29日~2023年1月4日)
※ 祝日・振替休日の場合は開館

フィンセント・ファン・ゴッホが生涯で7点描いた壺にいけた「ひまわり」。
東京・新宿にある「SOMPO美術館」では、第5作目となる「ひまわり」(1888)を収蔵しており、アジアでは唯一、この名画を見ることができます。

<展覧会スケジュール>

  • FACE展2023
    2023年2月18日(土)- 3月12日(日)
  • ブルターニュの光と風
    2023年3月25日(土)- 6月11日(日)
  • 生誕100年 山下清展
    2023年6月24日(土)- 9月10日(日)

公式サイト:https://www.sompo-museum.org/

【展覧会情報】

ゴッホと静物画―伝統から革新へ Van Gogh and Still Life: From Tradition to Innovation

ゴッホと静物画―伝統から革新へ

会期:2023年10月17日(火)~2024年1月21日(日)
休館日:月曜日(ただし1月8日は開館)、年末年始(12月28日~1月3日)
会場:SOMPO美術館
   〒160-8338 東京都新宿区西新宿1-26-1

本展では17世紀から20 世紀初頭までのヨーロッパの静物画の流れの中にゴッホを位置づけ、ゴッホが先人達から何を学び、それをいかに自らの作品に反映させ、さらに次世代の画家たちにどのような影響をあたえたかを探ります。
また「ひまわり」に焦点をあてたコーナーを設け、ゴッホやその他の画家たちによる「ひまわり」を描いた作品を紹介、なぜ彼らがこの主題を描いたかを探ります。

特設サイト:https://gogh2023.exhn.jp/