ピサロ ―印象派の父

ピサロがいなければ、印象派は存在しなかったー。当時デンマーク領だった西インド諸島で生まれ、画家を志してパリに移ったピサロは、43歳の頃、情熱あふれる画家仲間たちとグループ展を計画し、印象派展を開催する。その後も30年にわたり、その志のもとに活動し、今日の世界における印象派人気の礎を作った。世界初の大学博物館であるイギリス・アシュモリアン博物館が所蔵するピサロが残した大量の手紙、作品とともに、彼の人生を丁寧に描いていく。

監督:デイヴィッド・ビッカースタッフ
2022年/イギリス/94分/英語・フランス語/5.1ch/16:9/カラー/原題:PISSARRO:FATHER OF IMPRESSIONISM

デイヴィッド・ビッカースタッフ監督インタビュー

ピサロを取り上げようと思った理由について
オックスフォードにあるアシュモリアン美術館は、英国最古の美術館であり、宝の山です。 印象派の画家(今回はピサロ)については、世界最大のアーカイブを有しています。 ピサロの生涯を紹介する大規模な展覧会を開催することになったとき、私たちはそこに参加しなければならないと思い、この作品を制作することにしました。 印象派の父であるピサロの生涯を知ることは、印象派全体を理解することにつながるのです。
今回の撮影において特に印象に残っている点はどこですか?
オックスフォードの資料館での撮影も素晴らしかったですが、それ以上に印象に残っているのは、彼の実家を訪ねてアトリエで撮影したことでしょう。今そこに住んでいる家族と話をするのは、とても感慨深いものがありました。多くの傑作を生み出した場所を撮影するのは、いつもわくわくするものです。
本作の見どころを教えてください。
オックスフォードにあるアーカイブの閲覧、そしてこの展覧会そのものが、真のハイライトだったと言わざるを得ません。 この画期的な展覧会で、私たちはその様子を独占的に撮影することができたことを光栄に思っています。
これから作品を観る方に向けてのメッセージ
モネ、ルノワール、ドガをご存じかもしれませんが、彼らを理解するには、彼らが尊敬し、「我々の父」と呼んだ巨匠、カミーユ・ピサロを理解する必要があります。映画館の大スクリーンで彼の絵画を高精細度の映像で観ることは、見逃すことのできない楽しみになるでしょう。